2012-02-01から1ヶ月間の記事一覧

ポケットのような一日。

家を出るころには、雪が路面にシャーベットのように付いていた。雪が降っているのは首都圏だけ、という天気予報を決め打ちして、傘を持って出なかったので、道すがらでコートに湿った雪が吹き付けて、駅に付いてから仕方なく雪をティッシュで払い落とすと、…

たんけん ぼくのまち。

町を探検するのは僕の密かな趣味である。くまなく走り回って、全貌を掴んだ町の数がひとつ増えるごとに、少し心が満たされる。川崎に移り住んで、せっかくロードバイクも手に入れたので、少しずつ市内を走り始めている。走れば走るほどバラエティ豊かな町だ…

占いとおみくじ

銀行の頃、六星占術をどこまでも信じて行動する経営者のおばさまと、お客様としてお付き合いしたことがあった。今年は、今月は○○の星回りだから動いてはいけない、などといつも引き合いに出すのだ。しかしながらそのような思考回路を持つおばさまだと判断基…

メモ:ひふみサロン

田村耕太郎さんのひふみサロンはこれで三回目。例によって箇条書きでまとめる。■2012年は世界各国で首脳が交代。なかでも中国に注目。2003年に胡錦濤が主席に就任した際に中国はGDP世界第6位であったが、この10年で世界第2位にまで浮上。さらにこれからの10…

心の闇。

光市母子殺害事件において、被告である元少年に対して最高裁の判決が下された。判決よりも遺族である本村さんのコメントが印象に残った。13年前、ブラウン管を通して僕は本村さんの怒りの言葉を聞いた。言葉からは彼の悲しみと憎しみが溢れ出していて、とに…

寂しさを埋める商売。

土曜日のエントリで触れた、「寂しさ」を埋めてくれるモノやサービス、について続きを書いてみたい。よく「若者の○○離れ」と言われる。なかでも代表的なものは車だろうか。若者に車が売れない問題は単に若者の購買力が減っただけではない。バブルの頃までは…

『共喰い』。

友人が泊まっていったあとに残るほんわかした空気。他人の気配の残る自宅。空気を入れ替えて窓の外の陽光を取り込むだけで、そんな空気がリセットされてしまうように感じる。★★★芥川賞受賞会見で一躍有名となった話題作を読む。共喰い作者: 田中慎弥出版社/…

「寂しさ」。

「寂しさ」はヒトの行動をドライブする最大の要素なのではないか、と最近思ったりする。一番わかりやすいのは恋愛である。別れたと思ったらまたすぐ別の彼氏(や彼女)と付き合ってしまう。風俗やキャバクラに繰り返し通ってしまう。僕にも同じような行動特…

失われた20年と中堅企業の躍進。

日経平均株価は大幅上昇、ドル円もユーロ円も円安方向に振れてきていて、いよいよ日本経済にも追い風が吹きそうな兆しが見えてきた、などと言ってしまうとまた大きく頭を打たれるのだろうが、実際身の回りでも少しずつ良い兆しが見えるようになってきた。今…

年齢とバレンタイン。

バレンタインほど、年齢によって大きく意味の異なるイベントはないんではないかと思う。小学生の頃(今は幼稚園の頃からだろうか)のバレンタインは、下校してからゴールデンタイムが始まる。僕の通っていた小学校では女の子はみな手作りのチョコレートを作っ…

登山靴と僕。

東海道新幹線から見える山、と言えば富士山だけど、先日は丹沢山系の山々が真っ白に雪化粧していて綺麗だった。いつもならば丹沢山は真冬でもうっすら雪が積もるかどうか、の気候なので、日本海側の山のように真っ白に見えるのは珍しいと思う。関東平野に雪…

強い心。

今年初めての仙台出張、もとい冬の東北に行くのは初めてだ。空気は冷たいが、東京と比べてそれほど寒いというわけでもない。東北新幹線沿いの街にはほとんど雪がついていなかったので、少し拍子抜けした。今月来月とあと何度か東北方面に行く機会があると思…

若さと変化球。

「真っすぐが通用するうちに、次の変化球を覚えておけよ」 このような文章をWeb上で見かけた。もともとは新人時代の工藤公康投手が、先輩の東尾修投手から受けたアドバイスだという。数日前の天声人語で引用されたものが、Web上の人たちによってさらに咀嚼さ…

魚と通知表と努力。

きのう日曜日は、三浦半島に旅行に行った。相変わらず空気は冷えていたけれど、少し南国らしい陽射しが差して、歩くと暖かくなって心もほぐれてくる。海の色が想像以上に綺麗で、水中を泳ぐ魚もたくさん見ることができた。船の上から餌付けをしたら、魚が飛…

将棋とクオリア。

将棋に「味がいい」という言葉がある。「美味しい」という意味ではもちろんなくて、将棋の指し手で、ひとつの手で同時に2つ以上の目的を達成するような場合(例:歩をひとつ前に進めることで飛車先と角道が開ける、銀を前進させて玉の逃げ道を開けるととも…

カムという場所。

社会人になってからも年に一度は1週間程度の休みを取ってアジアに出かけているのだけど、一度だけ計画したものの渡航を断念したことがある。中国の四川省の位置するカンゼ・チベット族自治州というところである。チベットと言えばポタラ宮のあるラサが有名な…