ひとり。

妻子が帰省し、自宅に帰ってもひとりの夜。それはそれでとても気楽なのだけど、寂しさはある。ちゃっちゃっとシャワーを浴びて、ベッドに潜り込んで、明日に持ち越すべきでないことを片付けて、それらが終わったら普段はできないお楽しみの時間も設けて、満足して眠りにつく。

 

普段出張先のホテルなどではすっと眠れないことも多いのだが、慣れた自室のベッドではたとえ1人であってもよく眠れることに気づく。おそらくは睡眠の質も高かったのだろう。普段は目を覚さない時間に、6時間かっきりの睡眠を経て覚醒する。これ幸いにと1日のルーティンの大半を朝食の時間までに済ませてしまう。

 

朝食もひとりならば簡単なものである。さっと済ませてしまう。さてきょうも外に出ていこうか、というタイミングでしかしながらどうしようもない眠気とダルさに覆われる。蓄積した疲れと、朝早くから活動していることによる負荷がやってくる。このまま無理をして外に出てしまう、というのもひとつの解だったのだが、思い切ってベッドに横たわり、ギリギリまで10数分休息を取る。

 

なんとか回復し、暑い夏の日差しの下を目的地に向かう。もうあんまり無理できないなあ、と思いながら電車に揺られる。