始発。

久しぶりに始発で出かける。出先の寝床よりも自宅のベッドのほうがよく眠れるタチなので、前泊でなく早出を選択したのではあるが、早い時間に起きなければならない日は、寝付きが悪くなる(もしくは眠りが浅くなってすぐに目が覚めてしまう)のも忘れていた。ウトウトしては時計を確認する、の繰り返しで目覚ましが鳴る。すくっと起きて窓を開けると、既に外が明るい。この季節、最も夜明けが早く昼間が長くなろうとする季節のこの時間は、爽快である。綺麗な初夏の空、ちょっとだけ朝焼けになっているまだら模様のグラデーションが心に新しい刺激を与える。

 

ホームには早起きの人たちがたくさん立っていて、1番目の電車の到着を待っている。やがて滑り込んできた電車の座席に腰掛けて、しばし白みゆく空をボーッと仰ぎ見る。もうちょっとしたら眠りを補うとしよう。

 

途中の渋谷で、オールをした酔客がどかどかと乗り込んでくる。多国籍である。いろんな種類の匂いが車内に充満して鼻腔をくすぐる。寝るのはもうちょっと後にしよう。