虎と寅と翼。

「虎に翼」今期も淡々と見ている。きまって、第一印象があまりぱっとしない朝ドラはじわじわと面白くなってくることが多くて、今回もそのパターンの匂いがぷんぷんする。

 

脚本演出ともになかなかいい。なんというか、朝ドラというと王道の展開があり、それは特に高齢者層に気に入られるものであったのだけど、今回はそのパターンからはかなり外れている。であるがゆえに、自分たちよりも若い世代からもウケが良さそうな気がしている。

 

別に予定調和もほのぼのも必要ないのだ。護送船団方式、もしくは大円団でまるくおさまった時代は終わり、ここからは誰もが戦って生き抜かねばならない(もちろんそれはそこまで悲壮感のあるものでもなくて、軽やかに楽しめばよいものだが)。そんな時代を進むために必要なドラマだと思う。

 

いろんな人がいろんな事情を背負って生きている。順風満帆ではないくらいのほうが、味が出ていいではないか。それぞれが乗り越えるべき試練を、神さまが託しているのだと思っている。