自分らしい走り。

二回目の乗鞍マラソン。一年前のエントリでこれから一年間ちゃんと練習を重ねたいと言っていたのはどこの誰だったか。怠惰に時間を空費して一年後が巡ってきた。体力も落ちているし、去年の経験があるということだけが唯一のアドバンテージ。今年こそ完走は危ういと正直思っていた。

先週から降り続いた雨も上がって、この週末はカラッと晴れた。天気が良いのが救い。日差しが強くてスタートしてからしばらくは暑くよく汗をかいた。それでも第一チェックポイントの三本滝までは、去年よりも若干速いくらい。前日から体調もあまり良くなかったものの、走りはじめてひとしきり汗が出てくると調子が良くなってきた。

第一チェックポイントを過ぎてさらに勾配は急に。無駄に走ろうとせず早目に速歩きに切り替え。メンタル的にストイックに頑張ろうという気になれない。まぁそれでもしんどいことには変わりないんだけど、今回は努めて笑いながら歩くようにしたり、ところどころ走ってみて本格的にしんどくなる前に歩きに戻してみたり、細々した工夫をしてできるだけ脳がしんどいと感じないように心がけてみた。その効果があったのか、体力が落ちている割には去年よりもずっと楽しく走ることができた。

第二チェックポイントの位が原山荘からは道ばたに残雪が残る。気温もほどよく下がってきて気持ち良い。景色を見ながら登っているうちに、標高2700メートルの大雪渓折り返しへ。折り返し到達時間は去年とほぼ同じくらいだが、感覚的にはあっという間に着いた。

そして去年エネルギー切れになった下り。慎重を期して最初は歩く。脚が下りに慣れたのと、あまりにも抜かれ過ぎるのに嫌気がさしたので、少しずつ走り始める。無理せず、しんどいなぁと感じる前に歩きに切り替えたりしていると、どんどん元気が復活してきて、途中からはほぼ走り続けることができるようになった。人間の身体は面白いものだ。

去年より10分ほど早くゴール。一緒に参加した友達のなかでは1番遅かったけど、今年は充実感があるし、何よりも楽しかった。もっと練習したり他のレースにも出ていれば、過程も結果も違っていたのだろうが、これはこれで満足している。体力が落ちた分を工夫して(もしくはだましだまし)カバーしたのは良くも悪くも最近の自分らしい。

とはいえ、まだまだ遅いことには変わりはないし、そもそもコツコツ努力して実力(体力)を付けるというのがあるべき姿なんだけどね。そのあたり、来年こそは何とか改善したい。

乗鞍自体の話はまた改めて。