スピードスター。

マリーンズ、久しぶりにスピードスターが生まれた。去年育成から支配下登録された和田康士郎だ。今年は開幕から代走での起用が多く、順調に盗塁を積み重ねていたが、ついぞこの日曜にプロ初スタメンとして名を連ね、見事なスタートをきった。1番センターで出場、第1打席から第3打席まで全てイニングの先頭バッターとして安打で出塁し、すべてのケースで盗塁を決めたのである。


実質ルーキーイヤーでのこれだけ華々しい活躍は、荻野貴司以来か、もしくは、西岡剛以来か。助っ人外国人バッターが大爆発するよりも、FAで獲得した大物選手が額面通りの働きをするよりも、なによりもこういう選手が一人前になっていくのを見届けるのはファンとして幸せなことである。


マリーンズは、開幕スタメンの1-4番のメンバーを故障や不調で欠きながらも、ここまで首位と1ゲーム差の2位につけている。近年の体たらくからすれば上々の出来である。シーズンもあっという間に折り返し点が近づいてきた。なにもかもがイレギュラーなシーズンではあるが、こういう時こそ輝くチームでいてほしい。