デフレ。

デフレからインフレの世界へ。まだ慣れないけれども、時代は大きく変わろうとしている。耳を塞いでもお祭りの音が聞こえるようになっている。

 

それでもまだまだ自分も含めてデフレの意識が染み付いており、この感覚のままで逃げ切れるかもしれないと思っている自分がいる。ましてやもうリタイアなどしてしまった世代などにとっては、逃げ切るしかないわけで、そういう世代に差し掛かった人にとっては、デフレの世の中はしごく都合の良いものなのだったのだろう。

 

デフレの世界の最も特徴的なのは、「なにもしない」という選択が往々にして正解であった、ということだ。動かずじっと固まっておくこと、やり方を変えずコツコツ積み重ねることが最善だったのである。それに対して、インフレの世界になると、なにもしないことは自動的にジリ貧になり、苦しくなっていく。一方で、チャレンジをすることのハードルは低くなり続け、失敗をすることは恐れることではなくなる。チャレンジをせずなにもしないことは最終的には死を招くのだから、チャレンジをするしかないし、いま抱えているものを後生大事にホールドすることに意味はない。