子ども。

子どもの頃のあだ名は「ムーさん」である。

あの頃はみんながお互いのことをあだ名で呼んでいた。今の子はそんなことはなくて「○○さん」で呼び合うのは不思議だ。

 

休み時間もみんなで外遊びをしているらしい。聞く限りではいじめもないのだという。昔の子どもの世界のほうが殺伐としていた。あれはあれで、生き抜くということに対して真剣になるきっかけでもあったのだが。それに比べれば、いまの子どもたちは別のかたちでプレッシャーを得ているように思う。中学受験などはもっともっと牧歌的で、地頭のいい子が6年生の頭あたりから本腰を入れればあれよあれよと伸びるような時代だった。いまはそうではないのだという。

 

どちらの方が良かったなんてことはないのだろう。もっと遡って祖父母の時代になれば、クラスや学年に1人くらいは事故で亡くなっていたと聞くし、つい100年くらいまでは幼少の頃に夭折するなんてことも珍しくなかった。子どもを取り巻く環境は日々変わってきている。