花の蜜。

子どもがいていいことのひとつに、自分が子どもの頃を思い出すことが頻繁にある、ということがある。子どもが小学校に入学すると、自分が小学生の頃のことを思い出す。


よく町内をうろつきながらいろんな遊びをしていた。ダンジョンのように探検をしたり、公園で野球をしたり、友だちの家に入り浸ったり、道端の花の蜜を吸ったりもしていた。なにもかもが遊びのネタだったと思う。幸せな時間だった。


いまも、子どもの頃無邪気に遊んでいたその延長線上で、興味の赴くままに好きなことを仕事にして、時には思いっきり没頭してみたいと思っている。いつまでも子どもの心を忘れないでいたいし、青臭い願望も捨てずにいたい。


うちの息子にも幸せな子ども時代を送ってほしい。子どもに学ばせられる、自分のなかにある悪いところに気づかせられる、というのはあながち間違っていない。まだまだここから自分も成長する。


今度、道端に花が咲いているのを見つけたら、ちょっと近づいてよく目を凝らしてみようと思う。さすがに口をつけるかはわからないけれども。