再びの。

子どもが成長していくにつれて、自分もまた人生を生き直しているような気がする。もちろん、自分がやりきれなかったことを子どもに託す、というのは健全なことではない。子どもは子どもの人生であり、自分は自分の人生だからだ。その線引きは難しいとも思うけれども、好ましい環境で過ごせれば、それが子ども自身にとって、良い人生を過ごすことにつながっていくのではないだろうか、とは思っている。


毎日大変なことも多いのだけど、どんなこともいつかは思い出になる。そう思えば、漫然と楽な人生を過ごすよりも、大変なことでも濃密な人生を過ごすことは、振り返れば楽しいことになるのだろう。


いまは日曜の夜で、すごく静かである。昼間の真夏のような陽気がうってかわって、涼しい風がベランダから吹き込んでくる。そろそろ夏がやってくるだろうか。肌がヒリヒリしている。顔には脂が浮いている。


洗面所の鏡で自分の顔を見る。酔いと日焼けで真っ赤になっている。苦労も、努力も、もっと顔に刻んでいきたいと思う。ひとまず今夜はぐっすりと眠ろう。