旅の効用。

昔から海外に行くことは好きだったのだが、このところの円安の進行や内外価格差のせいで海外に行くことはもう現実的ではなくなってしまったのかな、と思っている。それで気落ちするのではなく、国内も面白いところがたくさんあるではないか、と思いながらここ数年は過ごしている。

日本もむろんあらゆるところで人手不足が進み、以前と比べればサービスの質も劣化したり、簡素化したりということが増えてきている。ただこれは日本に限った話ではなく、海外ではより深刻化し、望んでいた水準のサービスが受けられないことが増えているのだろう。そういう意味では先進国であっても旅行のハードルは上がっており、なおかつ金銭だけでは解決できない部分も増えてきている、というのが実態なのだろう。

そうなると、見ず知らずのところに大枚をはたいて行くよりも、関係のある場所を訪れて、親交のある人におもてなしをしてもらう方がよっぽど効用としては高い、ということになる。金銭の価値が社会のなかで相対的に低下してきている、という事象がこのあたりで表面化してくるのだろう。