働かなくとも。

自分の周りで、「もうあくせく働かなくてもよいんだ」と言う人が増えてきている。ひるがえって自分自身はそういう立場にはまだほど遠いので、羨ましかったり、なぜ自分はそうならなかったんだろうという気持ちになることもある。


そういう人はしばしば「もうそんなにお金はもらわなくてよいから、好きな仕事だけをしてぶらぶら生きていたい」と言う。残りの人生に充分な金銭ができたからといって、仕事をなにもしないで暮らす、というわけでもないのだ。しかし、そういう人に限って、さまざまなところから声がかかり、忙しいままであることに変わりがないのだ。因果なものである。


ベーシックインカムが浸透するとこういう世界になるのかな、と思ったりもするが、そもそもベーシックインカムではなく、資産価格の上昇によって、似たような現象が起こっているのかもしれない。もちろんみんながみんなお金の悩みから解放されるわけではなく、格差拡大も深刻ではあるのだが、徐々にそんな世界が実現していくといいな、とは思う。ビジネスをするのなら、そういうポジションの人たちの力を借りてやるのが1番だ。