交互浴。

先月から今月にかけては交互浴の機会が多い。5年前くらいにサウナが好きだった時期があり、その後Covidやらなんやらで下火になっていたのだが、最近また仕事の関係でそういった施設に滞在させてもらう機会が増えた。

水風呂は元来好きではなかったのだが、入ってみると本当に気持ちよい。コツとしてはそろそろと入らずに一気にざぶんと入ってしまうことである。そろそろと足をつけてみて、ああ冷たいと思ってしまうともうそこから進まない。有無を言わさずに飛び込むのが一番良い。

人生も同じようなもので、考えるよりもダイブするくらいでちょうど良いのだと思う。考えれば考えるほど、足がすくんでくる。もちろん、どこかのタイミングでダイブすると決めておいたうえで、その後の身の振り方について熟考して、イメージを膨らませておくのは大切なことであるが、そもそもダイブするかどうかで迷っている状態では、結局前には一歩も進めない。

水風呂に入ってしばらくすると、身体の周りに羽が生えたような感覚になる。冷たさの感覚は消失し、浮遊感、そして身体の芯からなにかが流れ出すような感覚に陥ってくる。そうやって蘇生し、生まれたての自分を取り戻す。