旅の寝床①。

雨が多い。おかげで10数年前にむさぼるように読んでいた旅行記サイトを読み返す時間ができた。大学の寮、かさあげしたベッドの上で夜明けまで深夜特急を読み耽ってからははや21年になる。

 

旅行記サイトはもう「404 not found」になっているものも多い。いま同じように世界旅行をしているバックパッカーはどういう形で記録を残しているのだろう。そういうものを探して読む気にもなれない。昔ながらの、自作の趣きの深いWebサイトばかり、結局探しては読んでいる。

 

20年近く、もしくはそれ以上の時間が経過して、世界を旅することは身近になるどころか、遠ざかっていったような気もする。わが国の国力は低下し、強い円を背景に日本人が旅に出ることは難しくなった。大学生がアルバイトをしたくらいではもうバックパックの旅に出ることは叶わないのではないだろうか。親の援助を経ての留学など、よりオフィシャルな形でしか海外には出にくくなっているように思う。だからこそ、外に出る価値は高まっている、とも言えるのだけれども。

 

もうちょっと、今週は旅の話を続けていきたい。(明日に続く)