アクサイチン①。

数週間前の中印国境紛争にて、アクサイチンという懐かしい地名を聞いた。


新疆ウイグル自治区の葉城からチベット自治区のアリを経て、ラツェに至る新蔵公路、G219号線が通る道である。葉城(正確にはその近くの和田)からアリに至るバス、アリからラサに至るバスの辛さなどはこれまで数々の旅行記に記されてきた。いまではアリに空港も建設され、アリ周辺の遺跡をめぐるツアーなんていうものも企画されている。逆に、バスで横断するような個人旅行はいまのチベットの情勢を考えるとほとんど難しくなってしまったのだろう。Web上に残っているアリやアクサイチンをめぐる個人旅行記はほどんどが2010年以前のものである。


2003年ごろからチベットには強烈な憧れがあったのだけれど、いかんせん大学生の身、東南アジアくらいは行けていたものの、チベットまでは勇気が出なかった。そうこうしているうちに社会人となりたかだか1週間の休みではなにもできず、気づいたら1人でふらふら旅行する身分でもなくなってしまった。(明日に続く)