恢復の場所。

小学校からの親友が結婚して、父親になった。月並みだけど嬉しいものである。もう35年くらいの付き合いになるんだろうか。

最近、子どもの頃の記憶を思い返すことが少なくなっていた。目の前のことに邁進しているからこそなのかもしれない。自分の息子と自分自身を重ね合わせることもそんなに多くはない。彼には彼の人生があるのだ。

前述の親友との間は、小学生の頃のエピソードもたくさんあるけれども、いますぐに思い出すのは22〜24歳くらいのことだ。ある種の挫折感などもあって、悶々としていた時期に毎週のように会って、小さい頃の関係を取り戻すかのように無邪気に遊んで、自分自身人間性を恢復したのがこの時期だったように思う。

あの頃から数えてももう20年近くが経とうとしている。自分もいろいろあったし、彼もいろいろとあった。助けたり助けられたりはお互い様だ。頻繁に連絡を取っているわけでもないけれども、心の距離が離れたことはない(と自分は思っている)。何度でも何度でも這い上がっていけるのが人間の強さだと信じている。