松坂世代。

ゴールデンウイーク前半の最終日に、松坂大輔が日本球界復帰後の初勝利を決めた。今季3度目の先発。豪速球こそなりを潜めたものの、投球には安定感があった。打線の援護に助けられた、ということもなくしっかりと試合を作った。

松坂世代」という言葉がある。1980年度生まれの人を指す言葉だ。それはもう野球界を飛び越えて使われる言葉になっている。彼が雌伏の時を過ごしていた期間にも、その言葉は消えることはなかった。他の年度の生まれで、ここまで「◯◯世代」という言葉が定着した年代はないだろう。

彼自身がそのことを意識しているかどうかはわからないが、松坂世代という言葉に背中を押されて、彼自身に自分の姿を重ね合わせて、闘い続けている人は多い。言うまでもないが、37,38歳という、どのフィールドにいても難しいかじ取りを託される世代だ。

だからこそ、今回の復活勝利に拍手を送った人がとても多かったのだろう。そして松坂も、松坂世代の人もみな、闘いはまだまだ続く。