夏になると。

日曜夜から前泊。前にも泊まったことのある町、ホテルに行く。巡りめぐって、また自分の前にこの話がやってくるのだなあ、という思い。


この週末はえらく蒸し暑かった。夏の入り口、一気に暑くなると身体にこたえる。空調の効きがいまいちよくない商業施設や、電車に乗って、服のなかが少し汗ばんでいることを感じる。それでも、夏の夕暮れはなんともいえないエモーショナルな感情を呼び起こして、ああそんなところまで来たんだな、という気持ちに浸ることになる。


暑い季節になってくると、ひとつひとつのことと丁寧に向き合うのが難しくなってくる。空調の効いた空間であれば正常な判断を下せるのだろうけれども、今年の夏などは、11年前と同じように、節電要請がなされるのだろう。そうなると、もしかしたらこれまでなんとか持っていた、日本国内のさまざまな場面におけるオペレーションがいよいよ崩壊してしまうんではないかな、という危惧もある。


淡々と、自分の半径10メートルのことを、滞りなくやることに集中して、これから数年の大波を乗り切るしかないかと、いまはそう思っている。準備さえしていれば、溺れることはないだろう。