爽春。

少しずつ、新しいことが始まってゆく。これまでに暖めていたことも、予期せぬ再会も、真っ白なキャンバスに新しく線を引き直すかのように彩られていく。


まだまだ朝の気温は寒いけれども、立春を過ぎて太陽の光の強さも、昼間の空気の柔らかさも、変わってきたように思う。お湯を使わずに洗い物をしても平気なくらいに、水にも爽やかさを感じる。


一般的には、この節分から前厄に入り、ここから3年かけて厄年を過ごしていくのだが、自分自身については、憑き物もとれて、いい流れがやってきているように感じる。


むろん、よくないことが起こっても、それはそういう運命だったのだと受け止める準備はできている。なにがあっても、淡々と自分の足を前に進めるだけだ。心さえ折れなければ、どこからでもやり直せるし、生きていくことはできる。


そろそろ前座は終わりである。ここからが本当の檜舞台と思って、遠慮も忖度もせずやっていく。いつまでも種だけを蒔いていてもしょうがないのだ。


春の訪れとともに、いろんなことが動き出していく。無我夢中でやれることに感謝をして。