訃報②。

(昨日の続き)突然に人生の幕が下ろされたこの無念さはあるだろう。一方で、彼自身、さまざまなことで苦しんでいるようにも見えた。表向きは楽天的で、なにもかもが首尾良くいっているように見せる人ではあったが、内面では葛藤していることは自分にも伝わってきていたし、過去の言動に縛られているように見えたこともある。また、期待されている役割を演じ続けるために無理をしていた面も少なからずあったと思う。


これを言うと本人には失礼にあたるかもしれないが、いまは、そうした現世でのプレッシャーから解放されたのかもしれない。とにかく、ゆっくりしてほしいと思う。


現世で屈辱や挫折にまみれるくらいなら、早々と人生を終えたほうがまだマシだ、という考え方もある。一方で、どんなに辛い人生となったとしても、この世で生き続けることには意義がある、という考え方もある。どちらも尊いものだ。


同じように、人生を終わらせるのに、早すぎるとも、天寿を全うしたもないのだと思う。だから、伝えたいのは、これまでの感謝と、しばしの間サヨウナラということだけだ。