内向き。

次の次の日曜が投票日とは思えないくらいに、選挙戦は盛り上がっていない。テレビで討論番組をチラッとは見たが、どこの党もバラマキしか考えておらずうんざりしてしまった。とはいえ、大多数の有権者がバラマキを求めているからこそ、これを掲げると票が取れると見込んでいるからこその公約なのだろう。誰も彼もが長期的な目線を持ち得ておらず、目の前のことしか考えられないんだろうなと思う。


中国ではエネルギー問題が深刻化し、不動産バブルもいままさに弾けようとしている。かの国もまた、経済発展から取り残された数億人の農民戸籍の人々の恨みが、大陸中国の国家経済を、ひいてはグローバル経済全てをひっくり返そうとしている。中台問題もきな臭くなってきている。そして欧米もまた、ひどいインフレに悩まされ、またCovidの後遺症が社会のそこかしこに残っている。気候変動への関心もかつてなく高まっている。


有事はここからも続くであろうはずなのに、なんとも内向きで、のんびりとしたムードが漂っている。そして、なかなか旧来の価値観も変わっていくことがない。おカネをベースにした社会もそろそろ卒業すべきだとは思うのだが、自分も含めてなかなか抜け出せないでいる。あるいは強制的に意識を変えざるを得ないイベントが、どこかで起こるのかもしれない。