負けた後。

勝ち負けでいえば、負けた、のだろう。ただ、致命傷ではなかったのがまだ救いではある。失ったものを数えるよりもいまあるものを大切にすべきなのだろう。


負けたあとも人生は続くのである。ゲームのように、リセットボタンを押したり、前のセーブポイントからやり直しをすることはできない。負けたあとも、時間は等しく流れていくのである。


負けからなにを学ぶか、そしてこの先の人生をどうつなげていくか、ということがずっと問われている。負けを取り戻しにいくのか、それとも違う切り口で生きることにするのか、なにも考えずに淡々と目の前のことに向き合うのか、どの選択をするのかを問われている。


まだまだ人生は続くのである。時間が過ぎるうちに成功は失敗にもなり、失敗も成功になる。なにが良かったのかは、後になってみないとわからないものだ。だから、命の火が消えるその日までは、試合を投げずにしゃにむにやり続けるしかない。


その時が訪れたときに、ああやりたいようにやりきれたな、まんざら悪くもなかったな、と思えることを願いたい。