美意識。
自分はけっこうこだわりのない人間で、どんなことでも呑み込んでやれる、という自己認識を持っていたはずだが、違う、ということに気付かされた。自分の美意識に合わないことはスパッと断ってしまった。というか、自分の気持ちを偽ることのできない性格なのだろう。
ちょっと自分で自分に驚いている。見方によっては堪え性がないということかもしれない。一方で、こだわりを持っているからこそ、自分で技を磨いて、その技で生きていこうとする原動力になっているとも言える。
自分ではカネにこだわっている部分もあるのだが、根底のところではカネなぞよりも大切にしたい部分があるのだなあ、ということもよくわかった。人を貶めてまでカネを手にしたくはない。なにかの役に立ってその対価としてカネを貰うものでありたいという気持ちは失っていなかった。
同じように、人を騙してまで、好きでもない仕事にハメこむようなこともやるべきではない。そのようなことを繰り返していればいずれカルマは溜まり、それを清算する時がくる。そういう感覚にはいつまでも機敏でいたい。