子どもの名前。

ふと、子どもの名前を付けたときのことを思い出す。なんとなく、読み方だけは決めていたものの、いまいちこの名前でいこうだとかこの漢字を使おうということは決めきれずに、出産の日を迎えた。


無事に産まれて、ベッドに寝かされている息子の姿を見たときに、決めきれずにいた漢字を使おうという確信が下りてきた。もしかすると、子どもはみな、自分の名前を抱えてこの世に生まれてきて、親にこの名前をつけてくれとなんとかしてシグナルを送ってくれているのかもしれない。


この子が大人になる頃にはどんな世の中になっているだろうか。なんというか、大人が責任を持って子どもたちに未来を繋いでいかねばならない、というよりは、子どもたちと一緒に、またむしろ子どもたちに先導してもらって未来にたどり着くのかな、という気が最近してきた。なんにせよ、目先の数年はいろいろと混乱もあるだろうが、10年以上先を見れば、素晴らしい世界がやってくるのだろうと勝手ながら信じている。だから、目の前でどんなことが起ころうとも、どっしりと構えていなしていく。