小岩。

まだまだ蒸し暑い日々なのだけど、いくぶん涼しさも感じられるようになってきた。日によっては、夜にエアコンを入れなくとも眠ることのできる日も出てきた。


用があって初めて小岩の駅で降りた。北口の前は大きな再開発が行われるようで、どれも築年の経過した建物がひっそりとたたずんでいる。


蔵前橋通りに出ると、等間隔に女の子がたちんぼで立っている。ガールズバーらしきプレートを持って、2,3人が連れ立って手持ち無沙汰そうに過ごしている。夏の気候もあいまって、ここが日本でなくてバンコクであるかのような錯覚がしてくる。ふと顔を上げるとマッサージの店もたくさんある。


山手線内でもないのに、ごみごみしていて猥雑な雰囲気がする街もあるもんだなあとしみじみ思う。首都圏にはまだ知らない街がたくさんある。


東京にきて13年、なんだかいつまで経ってもよそ行きの気分のような気もするけれども、心ゆくまで脱力できるような街もあるもんだ。生まれ育った実家のある街にもどことなく雰囲気が似ている。再開発が済んでも、この空気感が残るのか、また様子を見にいってみたい。