旅行という娯楽。

GOTOキャンペーンで毎週のように旅行に行くという知人の話を聞いた。彼くらい割り切って目の前にぶらさげられたチャンスを獲りにいくのは流石だなあと思わされる。


世の中の人みんながそうであればいいのだが、残念ながらそうではない。GOTOキャンペーンは旅行業界を救うためには必要なことだったとは思うが、感染拡大のタイミングと重なってしまったのがよくなかった。これまではFacebookなどのゆるいSNSでの投稿の定番といえば旅行だったが、いまではその類いのものはほとんど見ない。旅行という娯楽は、こっそりと信頼のおける人だけに「実は行ってきまして」と伝えることができるような、イケない秘め事になってしまった。ついでに言えば街場の旅行代理店も、まるでクスリを求めに入店するような場所になってしまった。


旅行好きな人にとっては死刑宣告に近いものがある。既に航空会社は余剰機体を手放しはじめ、少なくないLCCは潰れるだろう。薄利多売で安価に旅行ができた時代は終わる。僕も悲しいけど、子どもたちはもっと可哀想だなあと思ってしまう。