大波小波。

いまのような非常事態になると、早くコトが過ぎ去って平穏な日常が戻ってきてくれと願う気持ちよりも、アドレナリンが出て勝負のときだとワクワクする気持ちのほうが大きいのが正直なところである。そういう意味では僕は本質的にはボラティリティが高い世界のほうが好きなのだろう。


とはいえ、自分のポジションはガッチリと固いところに置いておきたいという性でもある。1年前に転職するときに、もっとリスクの高い環境へ移る選択肢もあったし、その前にはもう独立してしまおうと思っていたこともあったのだけれども、どうにも第六感でマーケットに嵐がくる予感がしたので、冒険はしないでおこうと考えたことを思い出した。独りで動いていたらものの見事に波にさらわれてしまうところであった。


たらればを言い出せばキリがない。自分で選んだ道に文句は言わず、いまの場所で精いっぱい動かなければ、次の道もまた見えてこないし、チャンスも逃げていく。ついつい手を抜いてしまいそうになるけれども、いまやれることを丁寧に積み重ねていくしかないのだ。そしてなにかを選ぶときは、直感と考えに考え抜いて出した結論の両方を大切にして判断するのだ。