向き合う。

苦しいときにどうふるまうか、というのは難しい問題だ。


若い頃、仕事で大変なときは、「このまま精神を病んでしまえば、いまの辛い状況からひとまず抜け出せる、大事に扱ってもらえる」などという思いを抱いたこともあった。周りには本当に心を病んでしまった人もいたから、一線を越えずに生きてこられたのは本当に偶々で、幸いなことだったのだと思う。


むろんいまはそのような働き方は自ずとできないようになっているし、私生活などでもそこまで追い込まれることもない。代わりにどよんとした課題が横たわっていたりはするが、これは逃げまわってもどうにもならないことである。歳を重ねると抱える問題の質も変わってくる。どんよりとした不安にはどのように向きあうのがいいものだろうか。


ふたつ分かっているのは、無理矢理に力技で突破するのは難しいということだ。そして、自己肯定感まで失うことはないが、自分の力を過信するのはよくないということだ。結局のところ、一歩ずつやるしかない。