リショアリング。

先日ホワイトカラーの待遇低下、ブルーカラーの上昇などということを述べたが、これとリンクするようにリショアリングの波も来ているように感じる。知り合いの経営者などでも、海外の生産拠点を縮小して、国内に回帰する話をいくつか聞いた。日本国内向けの産品は言うに及ばず、海外を消費地とする産品に関しても、国内で生産して輸出しようとするようになるのではないか、とみている。


もちろん、国内回帰した工場では、AIやロボットによる効率的な生産が行われるだろうし、雇用という意味ではあまり期待は持てないかもしれない(そもそも既に完全雇用に近い)が、物流や保守などの周辺産業はかなり潤うことになる。


結局のところ、世界のなかでこの国のいまのポジションを確保していくには、研究と教育に適切に資源を投下し続けるしかないし、逆にそこである程度優位を維持し続ければ、少子高齢化などがあろうともそんなに暗い未来は待っていないのだろう。景気の下り坂を前にして、そんな風に考えている。