逡巡。

気の重い仕事を後回しにしたくなったり、握りつぶしたくなったりするのは心身が弱っている証拠である。勢いがあるときには存在にすら気づかないような小さな段差を越えるのが億劫になったりする。これを突破するにはやはり、カラ元気でもいいから勢いをつけて行動するしかないのだろう。

夜ベッドに入って、自分ひとりでは結論の出ないことをぐるぐると考え続ける。一度頭のなかに浮かびあがってくると、なかなかどうしてまとわりつづけるものだ。もしかすると、こうやって悶々と考えているうちになにかコロンブスの卵のように閃くかもしれない、という願望にすがっているからこそ、考えるのをやめられない、というのもある。

無駄にしか思えないこの時間にも、後から振り返ってみればなにか意味はあるのだろう、と思うしかない。全ての行動には意味があって、一本の線につながっていくのだと信じたい。だから、心の向くままに逡巡して、一歩進んでは戻ることを繰り返すのだろう。