ジェネレーション。

20歳そこそこの子と珍しく仕事で話すことがあったが、激しくジェネレーションギャップを感じてしまった。


彼は高校を卒業してホテルで働いており、仕事ぶりもいたって真面目で既に立派な戦力となっているのだが、社長からの正社員登用を拒み続けているのだという。アルバイトのままで働き続けるほうが、余計な責任をしょいこむことがないから、というのが理由だ。他にも彼女などいらない、物欲もなにもない、とも言っていたが、正社員になることを拒む、というのが1番理解に苦しむ発言であった。かといって仕事のほかに傾注している趣味や目指している夢があるわけでもないということなのである。


生まれたときには既に日本社会は豊かで成熟しており、特に不自由することもなく育った世代だからそういう考えに至るのだろうか。無理して自分に負荷をかけるよりは、稼げなくとも気楽な立場で居続けられることにプライオリティがあるのだ。


彼のことがイマイチ理解できないのと同じように、僕もまたいまの50代や60代からは理解できない部分もあるのだろう。想像以上に人の価値観というものは時代で変わっていくものである。