大局観。

今までの自分であればあり得なかったようなミスを犯してしまうことが最近増えた。たとえば乗る電車の方向を間違えたり、人の名前を間違えたり。自分でも気付かないうちに注意散漫になっているのだろう。

それでなくとも忘れっぽいので、どんな小さなこともメモに残すようにしている。それはそれで有効なのだが、メモを読み返してもなお、その瞬間に考えていたことを正確に思い出すことが難しいこともある。認めたくはないが、加齢の影響もあるのかもしれない。

基礎的な能力が少しずつ右肩下がりになっていくなかで、より求められるのはいわゆる大局観だと思う。言い換えれば経験から導かれるであろう確からしさだ。それとて間違うこともあるのだろうが、間違えたときはしょうがないと割り切ってリカバリーすることも含めて、大局観は求められているのだと思う。

そして大局観こそ、毎日の積み重ねでしか創り上げることのできないものなのだと思う。結局はそれに尽きるし、諦めてそれを手放してしまえば今までの蓄積などすぐに崩れ去ってしまうのだろう。