あわや。

一昨日の財布紛失未遂に引き続き、昨日は朝家を出るときに、やかんの火を消し忘れた(本当に消し忘れたかどうかはわからない)。こんなに立て続けにミスを犯すのは、大型連休ということで気持ちが緩んでいるのだろうか。

管理会社に電話をして、通勤途中で家に戻る。火事になっているかはわからないが、ジタバタしてもしょうがないので、普通に逆方向の電車に乗る。途中で管理会社から着信が入ったときはヒヤッとしたが、マンションの管理事務所と連絡を取ったということであった。

自宅最寄り駅に降り立つ。初夏の日差しが照りつける。太陽がかなり高い位置までやってきた平日のこの時間帯に、スーツ姿で最寄り駅に降り立つことの滑稽さに自分でも笑いそうになりながら、家までの道を歩く。消防車の音も聞こえないし、街は平和そのものだ。

マンションのエントランスで管理人さんに、「ご迷惑をおかけします」と声を掛けてから部屋に戻る。部屋はしーんと静かで、火がかかっていたであろうやかんにはほのかに温い麦茶がそのまま入っていた。

麦茶を湯のみに注いでひと息ついていると、セキュリティ会社の人がやってきた。ここでも平謝り。セキュリティ会社の人は、「良かったですね」と穏やかに告げてすぐに去っていった。

部屋にはまた静寂が訪れた。「ふぅ」と大きなため息をついて、会社に向かうことにした。