三浦九段。

先日、スマホ使用疑惑が晴らされた三浦弘行九段によるインタビューがWebに掲載された。いろんな思いのこもった文章だった。支えとなった仲間の棋士のこと、谷川会長のこと、家族とファンのこと、、三浦九段らしく実直な言葉で、その心境が綴られていた。

そのなかで目を引いたのは、一連の騒動を大きくした原因として、とある観戦記者の名前が実名で挙げられていたことだ。インタビューにはその人物が許せない、とまで書かれていた。

ここまで騒動に振り回されてきた人物が、こらから降りかかるであろう火の粉をも顧みず実名を挙げている。このことに、三浦九段の覚悟を感じた。けして、仕返しをしてやろうなどという小さな理由ではない、将棋界全体を浄化させたいが故の意思を持った発言であると私は受け止めた。

さて、当の本人はどう動くか。このように高見を決め込むのは趣味が悪いとは思うけれども、将棋界をこれだけ大騒動に巻き込んだ立場の人間からは、もっと謝罪と説明があってしかるべきだと思う。膿を出しきらなければ、将棋界の再スタートはない。それは、観戦記者であれど、現タイトルホルダーであれど例外ではないと思う