時代。

先日、とある取引で事業会社の財務の方とお会いした。某メガバンクから50歳頃になって出向、転籍したというまあよくあるパターンである。

あいさつもそこそこに、聞いてもいないのに銀行時代の経歴を話しはじめる。30歳の頃は何をしていた、40歳の頃は何をしていた等々、、赤の他人の銀行員人生もまあ話半分に聞く分には面白いのだが、合併前の旧行を基準としたナワバリ意識には辟易する。なかでも特定の色のメガバンクの方は、例外なくその意識が強くて、旧◯◯の奴らは、、などとことあるごとに競争意識をむき出しにする。10数年経ってもなお、赤の他人の前でそのような話をするのはいくらなんでも見識が狭いんじゃないかなあと思ってしまう。

その方によってしっかりと作り込まれたパワポの資料を見ながら具体的な案件の話を終えて、「なにかあればいつでも質問ください。私は毎朝5時半には出社していますので。」などと言われる。お節介ながら、彼が長を務める部署の部下の人たちのことや、彼の家族のことに思いを馳せてしまう。昭和から平成の世を、こういうサラリーマンの方が駆け抜けたんだなあ、と感慨にふけってしまう。