挫折の記憶①。

北関東を車で走っていてふと、見覚えのある交差点に出た。そしてひとつの記憶が甦った。あれはちょうど15年前の晩夏のこと。

大学に入って初めての夏休み、僕は帰省せずに自動車教習所に通った。途中いくつかのイベントがあったり、東北に旅行をしたので、帰省をしなかったのだ。教習はスムーズに進み、2学期の開始を前にあとは卒業試験を残すのみとなった。落とし穴はそこにあった。

卒業試験のコース、小さな道から大通りに左折で進入するところで、僕はボヤッとしていたのか、するするとアクセルを踏んだ。するとその瞬間大きなトレーラーが大通りから小さな道に右折で曲がりこんできた。教官はとっさに補助ブレーキを踏んだ。

やってしまったと思ったが、それでもなんとかなるだろうと思っていた。しかし結果は不合格。その日試験を受けた10人くらいの若者のうち、僕の番号だけが呼ばれなかった。恥ずかしさでいっぱいになり、追加の教習と再試験にかかる費用を思うととてつもなく憂鬱な気分であった。(明日に続く)