常在菌と悪玉菌。

一泊で京都から大阪あたりへ。最近とみに関西出張が増えているが、たいてい日帰りや一泊が多くて効率が悪いと自分でも思う。週に一往復でもやっぱり移動すると疲労が残る。

★★★

悲しいかな、家人にばい菌扱いされることも散見される今日この頃。そりゃあ男は汗臭いし、お酒飲んだりお肉食べれば臭いも放ちますよ。鼻くそが溜まれば取りたくなりますよ。。自分では潔癖性に近いくらいに手洗いもきちんとしているつもりなのだが、やっぱりいろいろと汚いらしい。がっくり。

自己弁護するわけじゃないが、そもそも身体には常在菌がたくさんいる。そんな常在菌のおかげで逆に身体の機能や健康が保たれていたりもする。常在菌を含む細菌が発する臭いがすなわち体臭である。皮脂や汗をエサとする細菌の活動が活発になることで臭いを放つわけだが、エサを完璧に洗い流して清潔な状態になったところで、臭いがなくなるわけではないというのが面白い。常在菌は悪玉菌を抑える役割を果たしているわけで、常在菌をも洗い流してしまえば、その隙をついて悪玉菌が勢力を伸ばし、逆に体臭もきつくなってしまう。お風呂で身体を洗いすぎない方がよいとはこのことに依る。

★★★

人が生きていくうえで、常在菌と悪玉菌にあたるものが思い浮かばないだろうか。

身体を汚いままに放置して、常在菌の働きが活発になりすぎ臭いを放つ人もいるし、潔癖になりすぎて逆に悪玉菌を引き寄せてしまう人もいる。無菌室のような所で過ごしているうちに、生命力が弱ってしまったり、不意に侵入してきた細菌に一発でやられてしまうようなこともある。誰もが望んでそれぞれの人生を選択できたわけでもない(むしろ選ばされることも多いだろう)から、だからどうだと言うつもりは全くないが、人が生きていくにあたっても、常在菌をほどほどに身に付けておいたほうが、悪玉菌を避けられることは確かだ。

この例えに一番しっくりとくるのはもちろん恋愛や異性関係の話だが、それだけでなくビジネスや人付き合い全般にもあてはまると思う。潔癖を求めようとすれば、機会損失を重ねるだけでなく、危機対応力そのものが弱ってくるし、生きていくことそれ自体がとてつもなく息苦しくなってくる。潔癖を求めることが、事業の持続性を削いだり、子孫を残すことが難しくなることにつながる、そんな社会になってきているんじゃないか、と思う。

★★★

ということでどう見ても自己弁護な内容になってしまったが、果たして僕自身は活発な常在菌なのだろうか、悪玉菌なのだろうか。