思うこと。

尖閣諸島領有権について、靖国神社参拝について、新大久保や鶴橋でのヘイトスピーチ、はたまた「ネトウヨ」という人たちがどうして生まれるのか、等々日中韓をめぐる問題が沸き立っている。はっきり言うとこれらの問題に僕はあまり興味がないのだけど、引っかかったことについてメモを残しておきたい。なにぶん浅学なので事実誤認もあるかもしれないが勇気を出して率直に思ったことを。

靖国神社で祀られている戦没者について、よく「英霊」という言葉が使われているが、こういう言い方はどうしたものか。お国のために戦った戦没者は偉いという意味なのだと思うが、これは、先の戦争を正当化する意志があるのだろうか。戦争に駆り出されて残念なことに命を落としてしまった戦没者に哀悼の意を示すということであればよく理解できるのだが、戦没者や遺族の方にもって「英霊」として祀られることは本意なのだろうか。みながみな天皇陛下ばんざーいと本心から思いながら死んでいったわけではない、こんな戦争で死ぬのはこりごりだと思って命を散らした方もいるのではないか。日本人は反省すべき、と一貫して書いているナントカ新聞にならう気はないが、靖国神社に祀られている戦没者から学ぶべきことは何なのか、「英霊」という言葉はそれを履き違えているし、それこそ戦没者を蔑ろにする言葉ではないか。

ヘイトスピーチや「ネトウヨ」と呼ばれるものについては、なぜそんなに中韓のことを意識するのだろうか、と純粋に思うし、どんなことをきっかけにそういう思想になったのか、知りたいとも思う。靖国の話とつながってくるが、先の戦争の大義であった、アジアを欧米による植民地支配から解放するという考えが抜けていないのではなかろうか。そんな先入観があるから、中韓が仕掛けていることに敏感に反応してしまうのだと思う。もっと冷静に考えて、手を組むべきところは組めばいいのだし、無視すべきことは無視すればいいと思う。自分たちのことをむやみに卑下する必要もないし、相手のことを見下す必要もない。ましてや、こんにちの世界においては「大東亜共栄圏」的な発想は捨てるべきだ。

最後に尖閣諸島問題について。これは逆に中国が言わば「大中華共栄圏」的な発想から手を伸ばしてきているものなので、予防的な手立ては打っておくべきだとは思う。というか最後はハーグの国際司法裁判所に持っていけば片が付く話なのではなかろうか。。