会社は頭から腐る。

10月も下旬とは思えないくらいに蒸し暑くて、自転車で出かけると汗ばむくらいの陽気の日曜日。きのうは雨がまだ降り止まないなか、友達と山梨にドライブにいってきました。みんなで集まって出かけるのは僕にとって久しぶり。今年の秋冬は出かける回数を増やしたいな。

そんなお出かけで久しぶりにカメラを取り出したときに、自分のカメラがオリンパスのものであるということに改めて気付いた。オリンパスのカメラと言えば宮崎あおいのCMだね。いろんなパターンがあるけどどれも可愛いなぁ。。「ココロとカラダ、にんげんのぜんぶ」というフレーズも好きで、昔いつかブログのタイトルに拝借したような記憶が。

そんな素敵なCMとは裏腹に、なんだかドロドロした展開になっているのがここ数日のオリンパスの展開。まず先々週末に取締役会にて外国人社長が解任されて、おぉ?という展開に。最初は当の外国人社長がいろいろとぐうたらで、日産のゴーンさんのように上手くいかなかったのかな、と想像していたが、週明けから海外メディア中心にどんどんいろんな情報が出てきた。
オリンパス、解任のウッドフォード氏が真相を語る
(http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/25966)
オリンパス前社長が追及した不可解な買収
(http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/26194)
■社説:見て見ぬふりが招いたオリンパスの危機
(http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/26524)
オリンパスが露にした日本の悪い面
(http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/26536)

これまで欧州の債務問題ばかり採り上げていたFinancial Timesが、かなりの割合をオリンパス関連の記事に割いたのに対し、日経新聞をはじめとする日本のメディアは動き出しがかなり遅かったのは、オリンパスの広告出稿数がかなり多いからでは?という憶測も。

要約すると、1.海外企業の買収(20億ドル)に際して通常考えられない手数料(3億?6億?)がフィナンシャルアドバイザーに落ちるスキームになっていた(しかもその手数料を受け取った会社は現在既に登記を取り消されている)、2.国内企業の買収に際して、ほとんど価値のない会社を700億で買収し、翌年すぐにその大半を減損処理している、という2点の問題が挙げられていて、オリンパスから流れ出たこのお金は一体どこに消えたのか、ということをこの外国人社長が突き止めようとしたところ、解任させられた、というところだろうか。

うーん、仮にも上場企業でここまでのことが行われていたとは正直驚き。逆に非上場企業ならば多かれ少なかれ、こういうことのひとつやふたつはどの会社でもあるとは思う(それでも普通は海外出張と称して実態は遊びに行く、とかのレベルであって、こんなにひどいことはそうそうないだろうが)。

あと、財務諸表を見て知ったのは、オリンパスは実はカメラ部門は赤字で、内視鏡などで世界トップシェアを取っている医療部門が稼ぎ頭だと言うこと。赤字を垂れ流しているカメラ部門を切り売りすることはできないのだろうか。非上場企業ならば好きにやればいいのだろうけど、株主から見ればなんだかなぁと思うのでは。(僕は今持っているカメラが好きなので、気持ちは複雑笑)

ということで、オリンパスは株価もここ一週間で急落しているのだけど、これを機に各部門の再編も進むのではないだろうか。最悪それぞれの部門を切り売りしていくことになるのかも。技術のことはよくわからないけど、内視鏡トップシェアというのは日本の技術のまさしく神髄の結晶だと思うので、是非ともまともなガバナンスの会社のもとで事業を続けてほしいと思う。