攻守。
長年仲良くしていた方がとある企業の社長になり、1年半が経過した。以前と変わらず胸襟を開いて付き合ってはくれるのだが、最近は、以前よりも仕事で「攻め」ることが少なくなり、「守る」もしくは攻めるシチュエーションを見極めることが増えている。
失敗が許されないポジションであることもある。のべつくまなしに動くことが無駄だと考えてのこともあるだろうし、残り時間の少なさからも、自分がやり切れることだけに集中している、ということもできる。そういう意味では、僕らよりもひとつ上のステップに行ったのだと思う。
僕などはどうしても、これと絞り込んで賭けることができず、あれやこれやと保険をかけてしまう。そして往々にしてそれが墓穴を掘ってしまうことがある。もっとどっしりと構えていればよかったものを、と後悔しても後の祭りだ。下手に手足が動くのと、自分自身のことを自分で信じ切れていないこと、その両方が理由なのだとは思う。
でも、いまは自分はあくせくと動くしかないのだと思う。非効率だしかっこ悪いけど、これが自分のやり方なのだ。人間、首尾がよくないと分かっていても突っ込んでいってしまうものなのだ。