芋たこなんきん①。

そういえば、一度も言及せずに終わってしまった「芋たこなんきん」。715分からの再放送枠はそこまで構えずに、流し見をしている感じではあるのだが、いやいやなんの、とても面白かった。再放送枠で記憶に残っているのはなんといっても「おしん」だけれども、芋たこなんきんも相当の名作であることは間違いない。

 

16年前の作品ではあるものの、まだ朝ドラは一時期に比べると控えめな存在で、視聴者の朝の時間のリズムを崩さないように、という配慮が充分になされているつくりだと思う。そのなかで、見る人がみればああ、ちゃんと凝っているな、とわかる部分の作り込みまでがなされていることに、唸らされることが二度三度ではなかった。

 

なんというか、最近の朝ドラは、注目されることが多いせいか、いったんリズムを崩してしまうと、叩かれるようになってしまった。良くても悪くても、風のように、最終回まで過ぎ去ってしまい、次の作品がはじまってしまえば記憶のなかに消えていく、ということがなくなってしまった。名作と言われ、評判になる分にはよいのだろうが、朝ドラ主演でコケてしまうことは、とくに主演女優にとってはツラいことだろう。(明日に続く)