甘さと厳しさ。

自分自身はずいぶん甘やかされて育ってきたなあ、という自覚がある。それがよかったのか悪かったのかはいまだにわからない。失敗もいくつかはあるのだが、まあそれなりにここまで生きてこれたということは、致命的に悪かったということではなかったのだろう。こればっかりは、時代や環境に左右されるものが多い。自分が育ってきた時代も厳しいものではあり、同世代もそれぞれに苦労はしているが、まだぎりぎり逃げ切れた世代と言えるのかもしれない。


自分の息子に対しては、自分が受けてきたよりは厳しめの育て方をしている、という自覚がある。時代がより厳しくなっているというのもある。既存の社会の枠組みに乗っかって生きられる時代では全くなくなってしまったし、日本というマーケット自体に魅力がなくなってしまった。


公務員も、医師も、いまではとんと人気がなくなってしまった。既得権益など、この国には存在しなくなってしまったのだろう。自分の腕で、ガチンコで勝負していかねばならない時代になってしまった。なにをやってもチャレンジングなのであれば、せめて自分が本当に楽しいと思える生業を見つけてほしいものだとは思う。