ふるさと納税でラム肉が届き、家族が誰も食べないのでひとりでせっせと食べている。
ラム肉はインド料理屋でカレーを食べたときと、北海道出張の際に会食したときくらいだろうか。あれだけ癖があるとなかなか食べる機会も少ない。確かに臭いにはうっとくるものがあるのだが、いざ食べはじめると独特の風味と柔らかさで思いのほか食が進むのである。
普通に焼いて食べるのに飽きてしまうと、カレーに混ぜてみたり、スパイスを付け合わせてみたりとアレンジをしてみる。そういえばサイゼリヤのメニューにもラムの串焼きがあった。お酒との相性もいいのだ。
ふと思い出したのだが、モロッコに行ったときはラム肉がメインだった。むしろ鶏や豚や牛にはそんなにお目にかからなかったように記憶している。中央アジアも、モンゴルも、新疆ウイグル自治区も、ラム肉がメインディッシュである。なんだかふと、旅に出たくなってきた。
かのエリアに自由に旅行できる日々は戻ってくるだろうか。世界はすっかり変わってしまったな、とひとりごちて、春の夜は更けていく。