ターリー。

ターリーを食べる機会があった。もうこのところは粗食に徹しているので、美味さが身に染みる。なにを食べても旨いなあ、としみじみ思う。


銀皿に小分けに載せられたカレーは、それぞれに酸っぱかったり辛かったり、いろんな刺激を味わせてくれる。心ゆくまでターメリックライスを食べられるのも格別の幸せだ。ここ数ヶ月は胃が小さくなっているので、大切に食べなければすぐに満腹になってしまう。コロナで1番変わったことは、と聞かれると食生活かもしれない。むやみやたらに食べることがなくなった。


日常生活における食の楽しみは、思った以上に大きなものだったのだなあ、と改めて思う。美味しいごはんを食べられれば、たいていの悩みや苦しみは消える。その幸せを噛みしめられるようになったと思えば、ここ数ヶ月の苦しみにも意味はあったのだろう。


トンネルの出口はいまだ見えないけれども、こういう時こそ淡々と目の前の畑を耕していきたい。きっと報われる日がくると信じているし、そうでなくとも目の前の幸せをちゃんと見つけられる人でありたい。