つながらないこと。

猫も杓子もDXSaaSと言われる世の中である。僕もまたその世界のほんの端っこで、おままごとのようなアプリケーションを日々扱っている。


地方の中小企業や都市部の零細企業にもDXSaaSは福音をもたらすはずだ、と少し前までは思っていたのだが、どうもそうではないのでは、と思い始めたのが正直なところである。かなりアナログに近いツールであっても、使いこなすには相応のセンスが必要である。そして愚直に使いこなそうという企業よりも、少しルールを逸脱しても使い倒そうとする企業のほうがツールのメリットは享受していて、要するに少々プロダクツが粗削りでも突破力のある企業がより優位に立ち、そうでない大多数の地方企業などは搾り取られていく側でしかないのである。


グローバルな世界とつながることが、誰にとっても幸せなこととはならないのとこれは同じことである。世の中はどうしても理想論では立ち行かないところがある。だからこそ、富の分配などという言葉が叫ばれるようになっているのかもしれない。