拓く。

高校生くらいの頃からか、僕は人生の選択肢に直面したときに、「そこにいる人たちと過ごして自分がいい方向に引っ張られそうな」方をいつも選ぶことにしていた。高校のなかでのあれこれも、大学でのあれこれも、たいていはそんな選択をしてきた。心がブレて正しい選択が取れず、臥薪嘗胆の時間を過ごしたこともあったが、おおむねその判断は間違っていなかったと思う。


ただ、ここ5年くらいは正直なところ前述のような価値判断よりも、自分がいかに楽に過ごせるか、という点にフォーカスしてものごとを選びとってしまっていた。ちょうど家族のことも含めていろいろ大変で、自分のことだけ考えてチャレンジするわけにもいかなかった時期であることは確かなのだが、それは単なる言い訳で、自分自身のなかでがむしゃらに頑張ろうという気持ちが欠けていた、というのが1番大きいのだと思う。


そしてそれは、正しい判断ではなかったということなのだろう。もちろん、正しい間違っているで一刀両断できるものでもなくて、なかには良かったこともあるのだが、エキサイティングな行動ではなかった。


いま、目の前にふたつの選択肢があって、迷うことなくエキサイティングなほうを選ぼうという気持ちになっている。先の見通しなどは立たないけれども、自分が切り拓いていくという強い気持ちをもって、こじ開けていきたい。