深谷。

先週より始まった「青天を衝け」。今回も楽しく見始めている。幕末はともかく明治維新以降をスポットに当てた大河はあまり面白くない、というのが通説だし、吉沢亮が老けメイクで出演する時間が長い、というのもあまり想像がつかないので、おそらくは幕末からパリ渡航くらいまでが丁寧に描かれるのかなと思っているのだがどうなるだろうか。初回の慶喜との邂逅シーンもそれを感じさせるものだった。


渋沢栄一記念館には14年前くらいに足を運んだことがある。出張のついでに上司から行こうと誘われたのだ。穏やかな秋の日で、埼玉北部ののんびりとした場所だった。初回でも、のどかな農村で楽しく一族が暮らしているシーンが描かれていた。平和な徳川の世が、前回の「麒麟がくる」からバトンを受けて築かれていたのだな、と思わせるシーンであった。北大路欣也扮する家康が登場したのも、前回大河から間がなくスタートする今回の特殊な事情を活用したものに感じられる。


記念館の記憶は残念ながらない。今なら興味をもって見られたのにな、と振り返る。年齢を重ねて変わる部分と、変わらない部分がある。