以前の上司と年明けに話をしたときに、彼が「俺はイチローのようになる」ということを言っていた。むろん、全盛期ではなく、今のイチローのことである。
正直に言えば、加齢に伴い力は落ちているし、回復力も失われてきている。今期をみても、開幕戦の出場は半ば約束されているものの、その後の起用の可能性はかなり厳しいと言わざるを得ない。ただそれでも、可能性がある限り、毎日のルーティンを欠かさず、心身のメンテナンスを怠らずに続けている。その姿勢を失わずに、気持ちを切らさずにやっていくということだそうだ。
ひと昔前は36歳と言えば既にキャリアの折り返しの歳であった。いまではもっと先になっているが、それでも、自分のなかの能力がもうこれ以上劇的には伸びないことも自覚する歳になってきた。そこで気持ちまで緩んで残りの人生を消化試合モードとしていくのか否か、僕自身も考えることだ。そして、日々のことをよりいっそう丁寧に積み重ねていくことだ。