カナリヤ。

オリンピックが終わった。そこまでちゃんと視聴はしていなかったのだけど、フィギュアスケートカーリングなど要所は見ることができた。

オリンピックに出場しているアスリートたちを見ると、いまのこの国の縮図が感じられると思う。ひと昔前はお国の為にメダルを至上命題として、時には悲壮感すら漂うような感じで競技に臨む人をよく見かけたが、最近はプレッシャーなどそんなになく、のびのびとやっていくなかで結果がついてくる、というケースを見ることが多い。若者のメンタリティもずいぶんと変わってきたのだと思う。今回大会も、そのメンタリティがいい方に振れたことが多かったのだろう。

1番印象に残ったのは、カーリングの3位決定戦のラストショットだ。最後の最後でややミスが出てしまったが、それがゆえに相手の欲を誘惑し、大逆転劇を演じることとなった。ミスを真正面に捉えてしまわず、引きずることがなかったのが、逆に相手のプレッシャーになったのだろうと思う。

アスリートの世界は、ある意味で炭鉱のカナリヤのようなものだ。これからは若い人がのびのびやれる国になっていくのかな、と思う。