お人よし。

いちおう切った張ったの世界の片隅にいる僕だが、競い合ったときに相手を出し抜こう、という気持ちがやっぱり自分のなかには弱いことに改めて気付く。お人好しと言うべきか、競争が根っから苦手と言うべきか。

もちろん、どうぞどうぞと譲るのはお人好しな気持ちだけではなくて、今回譲っておけば次は自分にお鉢が回ってくる、という淡い?(それともしたたかな?)希望があるのだが、現実はそのようにはいかない。一度譲ってしまうと、その次も譲ってしまう。もしくは、自分にお鉢が回ってきたとしてもそのお鉢は前回よりも小さくなっている、というのがよくあるパターンだ。

自分でも不甲斐ないとも思うし、自分のためにミドルバックで動いてくれた会社のメンバーに申し訳ないという気持ちもある。今回ダメだった分、どこかでいいことがあるさ、なんて気楽な気持ちにもなれない。

でも、自分はこのスタンスでしかやれない、ということも同時に強く感じる。弱いところもあるけれど、それでも前を向いて、地道に、時には周りと手を取り合いながら、進むしかないと思っている。この負けを無駄にはしない。